長時間のデスクワークやスマホの使用により、肩こりに悩まされる人は多いでしょう。肩こりを放置すると、より症状が悪化し頭痛などにつながる恐れもあります。
肩こり解消にヨガが効果的だと聞いたことがある人もいるかもしれません。この記事では、ヨガが肩こりにどのような効果があるのか解説します。手軽に行えるヨガのポーズや、ヨガを行う際におすすめの服装選びについてご紹介します。
目次
肩こりの原因とヨガの効果とは?
ヨガが肩こりに効果的というのは、はたして本当なのでしょうか?実際ヨガにチャレンジしてみる前に、肩こりが起こる原因とヨガの効果についてチェックしてみましょう。
肩こりの原因
肩こりの原因が分かれば自ずと対処法も見えてきます。ここでは肩こりを引き起こす原因について考えてみましょう。
長時間同じ姿勢を取り続けている
人間の頭の重さは体重の1割程度だと言われています。つまり体重50kgの人の頭部は約5kgの重さになるということです。人間は常にこの重量を首や肩だけで支えています。
長時間同じ姿勢のままパソコンに向かっていると血行不良を起こしてしまうことも少なくありません。また最近ではスマホ首(ストレートネック)もよく問題になっていますよね。
血行不良により肩の筋肉が固まってしまうことで肩こりの症状が現れます。さらに肩こりを放置していると痛みや手足の痺れといったトラブルも引き起こします。
自律神経の乱れ
肩こりは自律神経の乱れから起こることもあります。自律神経にはアクティブに活動している時に働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経の2種類があります。この2つの神経がバランスよく働くことで、人間の体は健康な状態に保たれているのです。
しかし、ストレスが加わると自律神経のバランスが崩れて、交感神経が優位な状態になってしまいます。この状態が長く続くと筋肉や血管が収縮して血行が悪くなり、肩こりの症状が出やすくなるのです。
きついブラジャーをつけている
肩こりに悩んでいる女性は一度ブラジャーを見直すこともおすすめです。本来のサイズより小さいブラジャーをつけていると、意識しない間にブラジャーの締め付けによって肩の血行不良につながります。
肩こりを治すためには、まず自分のサイズに合ったブラジャーを選ぶことが重要です。
また、ストラップ(肩紐)が短すぎることも肩こりの原因になる可能性があるので、着用時には長さを調節するようにしましょう。加えてストラップが太いものだと肩へかかる負担を軽減できるためおすすめです。
ヨガが効果的な理由
ヨガでさまざまなポーズを取ることで、日常的にあまり使わない筋肉を意識的に動かすことができます。それにより滞っていた血流がよくなり、肩こりの解消が期待できます。筋力が向上することで徐々に姿勢が改善されるのも嬉しいポイントです。
また、ヨガ独自の呼吸法も肩こりに効果的です。ヨガでは意識的にゆっくりと大きく呼吸するので副交感神経に働きかけ、自律神経の乱れを整えます。これによりストレスが軽減されるため、まさにヨガは心身両面から肩こりに作用する解消法だといえるでしょう。
肩こりに効くヨガの動物ポーズ【5選】
ここからは肩こりに効果的なヨガのポーズを5種類ご紹介します。
実際にヨガを行う際には、無理をしないことが大切です。肩こりによって痛みが生じている場合は、無理に幹部を動かすと怪我につながる恐れもあるので注意してください。
①猫の背伸びのポーズ(ウッタナシショーサナ)
肩のみならず背中全体を伸ばすことができるポーズです。普段猫背になってしまっている人には特に効果があるでしょう。ただし、肩甲骨まわりが固まってしまっている場合は難易度が高くなります。あくまで無理のない範囲で行ってください。
1.四つん這いになって手を前に伸ばし、あごを床につける
2.息を吸いながら背中を伸ばし、息を吐きながら胸を床に近づけていく
3.その姿勢のまま5秒ほどキープ
②うさぎのポーズ(シャシャンカーサナ)
頭頂部のツボを刺激して、頭部の血流を改善します。特に眼精疲労や首こりといった症状に効果があります。ストレスや不眠の改善にも効果が期待できるので、就寝前に行うといいでしょう。
1.正座の状態から上半身を前に倒し、両手を床につく
2.両手の間におでこをつけて、立て膝の姿勢へ
3.両手で支えながら、首が垂直になるよう頭頂部を床につける
4.手を腰の後ろで組み、息を吸いながら組んだ腕を天井方向へ伸ばしてキープ
③魚のポーズ(マッツヤーサナ)
首から背中にかけて広範囲に効くポーズです。こちらもリラックス効果があるので寝る前に行うのがおすすめです。ただし体が硬い人には難しいポーズなので、できる範囲で行ってください。
1.仰向けに寝転がり、両手の手のひらを床に向けてお尻の下に入れる
2.頭頂部は床につけたままで、腕を使って背中を持ち上げる
3.両腕で体を支えながら、ゆっくりと5回ほど呼吸する
④牛の顔のポーズ(ゴムカーサナ)
こちらは肩につながるリンパ節を刺激するポーズです。リンパ節に働きかけることで肩こりを和らげることができます。
1.両足を伸ばして座り、右膝を立てて、右足を左足の外側に置く
2.左膝を曲げて両膝を重ねる。足先を両手で掴んでお尻の方へ引き、足の甲を伸ばす
3.左手を頭上に上げて肘を曲げ、背中をタッチする
4.右手を脇腹側から背中に回して、両手の指先を組む。そのまま目線を天井方向へ
⑤ワシのポーズ(ガルーダーサナ)
ワシのポーズは、立ったまま行うポーズとなります。足首のストレッチや脚力アップに効果があり、さらに両腕のストレッチにもなるため肩こりの改善が期待できます。
1.立った状態で両膝を曲げて、右足を左足の太ももに乗せる
2.両手を体の前に伸ばし、右手の上に左手を乗せてクロスさせる
3.左右の肘を重ねて両肘を曲げ、手の甲を合わせる
4.息を吸いながら肘をあごの高さまで上げ、目線は指先に。反対側も同様に行う
毎日続けるために形から入ってみては?ヨガの服装選び
慢性的な肩こりを改善するためには、ヨガなどのストレッチを習慣化する必要があります。運動を始める際に形から入るとモチベーションが上がり、続けやすいという方も多いでしょう。
ここではヨガをする時にぴったりな服装選びについて紹介します。お気に入りの服装をチョイスしてみましょう。
ヨガウェアのメリット
ヨガのポーズは寝転んだり頭が下になったりと、かなり独特な姿勢になることが少なくありません。その度に服が捲れてお腹が見えてしまったり、ズボンの裾を踏んでしまったりすると、集中してポーズを取ることが難しくなります。
そんな時、ヨガウェアを着用していれば体に適度にフィットするのでポーズに集中でき、怪我を予防することにもつながります。
もちろんジャージやスウェットなどの動きやすい服でも構いませんが、ヨガウェアなら伸縮性があるためスムーズにポーズを取ることができますよ。
肩こり改善のヨガには「スポーツブラ」がおすすめ
肩こり解消を目的としたヨガは肩まわりを重点的に動かします。普通のブラジャーだと肩紐が落ちてしまったり、カップがずり上がったりして自由に体を動かすことができません。そのため、ヨガをする際はスポーツ用のブラジャーがおすすめです。
特に背中まわりが動かしやすく、ずれないようしっかりホールドしてくれるものが好ましいでしょう。またヨガを行う際は意外と汗をかくことも多いので、吸水速乾機能も重要なポイントです。
ヨガウェアを一式揃えるのは面倒という方は、最初はブラトップタイプを選ぶのもいいでしょう。
【まとめ】肩こり解消のヨガを習慣づけよう
ヨガを行うことでストレス軽減や血流促進など、肩こり解消につながる効果が期待できます。ただし慢性的な肩こりを改善するには肩こり解消のエクササイズを習慣化することが大切です。
肩こりの原因となる筋肉は深層部にあるため、マッサージなどではなかなかアプローチできません。ヨガなら肩まわりの筋肉を伸ばせる上に、呼吸法によって精神的にもいい効果が期待できるでしょう。
ヨガにぴったりな、自分好みの服装を選ぶことでモチベーションが上がります。これからヨガを始めようと考えている方は、まずインナーから見直してみてはいかがでしょうか。ヨガを継続して、辛い肩こりを解消しましょう。