普段「ランジェリー」と聞くとどのようなものを思い浮かべますか?
ランジェリーが下着であることは広く認知されていますが、ブラジャーやショーツもランジェリーに含まれるのかなど、細かい分類まで知っている方は少ないのではないでしょうか。
今回は、おしゃれに欠かせないランジェリーについて詳しく解説します。機能性やデザインの特徴を知っておけば、お気に入りのファッションを快適に楽しめるようになりますよ。
目次
ランジェリーとは?
ランジェリーは、ブラジャーやショーツなどの上に着用する下着です。近頃は女性の下着全般をランジェリーと呼ぶこともありますが、一般的には装飾性があり柔らかい感覚の下着および部屋着を指します。
機能性と併せてデザイン性に優れたものも多いため「下着でもおしゃれを楽しみたい」という方にはぴったりなアイテムと言えるでしょう。
ここでは、ランジェリーの特徴や他の下着との違いについてご紹介します。
ランジェリーの特徴
ランジェリーは、基本的にファンデーションとアウターの中間に位置する衣類のことをいいます。軽くて薄い伸縮性のある素材を使うことで、ゆるみが少なく、体にフィットする衣服です。
そのため、高い補整力で美しいボディラインづくりを目指すブラジャーやストッキング、ガーターベルトなどはランジェリーに含まれません。
生地は薄手で、ナイロン繊維を使ったトリコットやポリエステル繊維を使ったサテンなどが多く使われます。
また、ランジェリーには次の2通りの着用用途があるのもポイントです。
部屋着として
丈が長いワンピースタイプのランジェリーは、ネグリジェのように部屋着として着用できます。自宅でのリラックスタイムに、エレガントでゆったりと着こなせるランジェリーはおすすめです。
アウターの下着として
ランジェリーは「装飾下着」とも呼ばれます。アウターの下に着用することで、洋服を快適に着こなし、シルエットを美しく見せる効果が期待できます。
ファンデーションとの違い
下着のなかには「ファンデーション」と呼ばれる、主にボディラインを整えることを目的とした補整下着があります。ファンデーションには、次のようなアイテムが含まれます。
・ブラジャー(育乳ブラ)
・ガードル
・ボディスーツ など
気になる体の部位を補整して理想のシルエットを目指すファンデーションは、自分のサイズにぴったりと合ったものを選ぶ必要があります。
一方、ランジェリーは、ファンデーションの透けや凹凸をカバーすることが目的です。補整目的はないため、シルエットをより美しく着心地よく着られるものを選ぶといいでしょう。
アンダーウェア(肌着)との違い
アンダーウェアは、暑さや寒さから体を守ることを目的とした下着です。アンダーウェアには主に次のものが当てはまります。
・シャツ
・インナーTシャツ など
暑い季節には、汗を吸収・発散させることで不快なムレを軽減し、寒い時期には体を保温することで寒さから身を守ります。また、アウターウェアの汚れや傷みを防ぐ役割もあります。
ランジェリーもアンダーウェアも、ファンデーションの上から着用する点では同じですが、アンダーウェアは季節に応じて着用するアイテムを変え、温度変化から体を守るのが主な役割です。
ランジェリーの5つの機能性
ランジェリーに対して「ファッションアイテム」や「セクシーな下着」といった印象を持つ方も多いでしょう。しかしランジェリーには、デザイン性だけではなく優れた機能性も備わっています。
どのようなシーンでランジェリーを活用できるのか、5つの機能性を見ていきましょう。
ランジェリーの機能① 服のすべりをよくする
ワンピースやスカートを履いたときに、静電気によって服の生地が脚に張り付いて困った経験はありませんか?
特に空気が乾燥する冬場は、静電気が起こりやすいです。お気に入りのファッションでも、脚にまとわりついて下半身のラインが浮き出てしまうと気になってしまいますよね。
ランジェリーは、服の下に着用することで摩擦を防いでくれます。静電気を抑えて、服がまとわりつきにくくなるので、快適に過ごせます。
ランジェリーの機能② 薄手の服でも下着が透けない
ランジェリーには下着の透けを防止する効果があります。白や淡い色のTシャツは特に透けやすいため、透け防止には肌より少し濃いめの色味のランジェリーがおすすめです。
また、タイトな服装ではブラジャーやショーツの段差が目立ってしまうこともありますよね。ランジェリーは下着着用時にできるボディラインの凹凸をなめらかにする働きもあります。
ランジェリーの機能③ 汗や皮脂が服に付くのを防ぐ
ランジェリーはファンデーションと服の間に着用するため、服に直接汗や皮脂が付くのを防止します。
汗は酸化すると服にダメージを与え、そのまま放置すると黄ばみの原因となります。また夏場には脇や背中、お尻などに汗をかいて、汗ジミが目立ってしまうこともありますよね。
ランジェリーがあれば汗が服に直接付かないため、服が長持ちするほか、汗ジミの予防にもつながります。
ランジェリーの機能④ シルエットをより美しくアウターに伝える
タイトな服装で、下着のラインやお肉が浮き出てしまうのが気になるという方もいるでしょう。背中やお尻などに現れやすいボディラインの凸凹は、薄着になると目立ってしまいがちです。
ランジェリーは、体表面の凸凹を拾いにくくして、アウターに伝わるシルエットを美しくカバーします。
また、服のすべりがよくなり肌へのまとわりつきを防ぐので、アウター本来の美しいシルエットを楽しめます。
ランジェリーの機能⑤ 保温性を高める
体にフィットするランジェリーを着用することで、肌とランジェリーの間の空気が体温によって温められます。ランジェリーはアウターよりも肌に密着しているので、安定して保温効果を感じやすいでしょう。
さらに、シルク素材のランジェリーは吸湿性と放湿性に優れており、絹糸内部の隙間による保温性の高さから、いつでも快適に過ごせます。
ランジェリーの種類とそれぞれの特徴
ここからは、ランジェリーにどのような種類があるのかを見ていきましょう。
ランジェリーにはおしゃれを楽しめるものから、快適な生活をサポートするものまで色々な種類があります。
基本的にランジェリーは人目につかないため、トレンドを気にせず自分の好みでチョイスできるのも魅力です。
①スリップ
スリップは長い丈が特徴で、ワンピースやスカートを着用する際におすすめのランジェリーです。下着の透け対策や、静電気予防にも役立つため、1枚持っておくと便利なアイテムと言えるでしょう。
スリップによっては、ブラジャーのようにカップが付いているものもあります。カップ付きのブラスリップは部屋着としてや、下着をスッキリと着用したいときにぴったりなアイテムです。
②キャミソール
キャミソールは上半身をカバーするタイプのランジェリーです。スリップのヒップ丈ぐらいのもので、ペチコートやタップパンツと組み合わせて着用することが多いです。
袖がなく肩紐が細いデザインをしており、服が体にまとわりつくのを防止したり、ブラジャーの透けや凹凸を軽減したりする効果があります。
また、キャミソールはアウターからチラ見せして着ることもできる万能アイテムです。レースやビジューの装飾が付いているものもあるため、ファッションアイテムとしても持っておきたいランジェリーですね。
③ペチコート
ペチコートは下半身をカバーするタイプのランジェリーで、婦人用のアンダースカートのことです。スカート着用時の静電気を抑え、裾が脚にまとわりつくのを防止できます。
また、ボトムスの裏地代わりにもなるため、明るい色や薄手のボトムスを着る時に活用してみましょう。
ペチコートはスカートタイプの他に、次のようなパンツ型もあります。
④キュロットペチコート
キュロットペチコートは、名前の通りキュロットパンツ(半ズボン)型のペチコートです。クロッチ(股部分)や太ももの摩擦を防ぎ、足さばきを快適にする役割があります。
丈が短めのフレアパンツであればシルエットに影響せず、浴衣やドレス、ミニスカートとも相性よく着用できるでしょう。透けや静電気を発生させにくくするため、1枚あればマルチに活用できる便利なアイテムです。
⑤ガウチョペチコート
ガウチョペチコートは、膝下からふくらはぎにかかる丈のパンツタイプのランジェリーです。長めの丈なので、ロングスカートやワイドパンツの裏地としての役割も担います。
多くの商品において裾部分にゴムが入っており、ボトムスと一緒に巻き上げて固定できるため、トイレも安心です。
⑥ナイトウェアランジェリー
ナイトウェアランジェリーとは、ロング丈でゆったりとした着心地が特徴のランジェリーです。
サテンやレースが使われているものが多いため、就寝時やリラックスタイムをまったりと優雅な気分で過ごすのに最適なランジェリーと言えるでしょう。
【まとめ】ランジェリーは大人の女性のおしゃれを優雅にサポートするアイテム
ランジェリーは機能性とおしゃれなデザイン性を兼ね備えた下着です。薄手の素材で作られているものが多いため、アウターのシルエットを崩すことなく着用できるのがポイントです。
お気に入りのファッションでも、ファンデーション下着だけでは、静電気や汗ジミが気になってしまうこともあります。ランジェリーを1枚はさむことで、快適かつスマートに服が着こなせるようになりますよ。
服装やTPOに合わせてランジェリーの丈や形、素材を選んでワンランク上の上質なおしゃれを楽しみましょう。